study-methods著者: 勉強応援ツール編集部

ノートまとめ方のコツ【成績が上がる効率的なノート術】

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ノートまとめ方のコツ【成績が上がる効率的なノート術】




🧑

生徒さん

「ノートをきれいにまとめるのに時間がかかりすぎて、復習する時間がなくなっちゃうんです。それに、せっかくまとめても、テスト前に見返すと全然頭に入ってなくて...」


🦉

フクロウ博士

「それは"まとめること"が目的になってしまっているからじゃ。ノートは"きれいにまとめる"ためのものではなく、"記憶に残す"ためのものなんじゃよ。今日は効率的で、復習しやすいノート術を教えよう」


ノートをまとめるのに時間がかかりすぎる、まとめたのに成績が上がらない——そんな悩みを抱えている受験生は多いのではないでしょうか。


実は、「ノートのまとめ方」を変えるだけで、復習時間が半分になり、記憶定着率が2倍になります。きれいに清書することが目的ではなく、「復習しやすく、記憶に残る」ノートを作ることが重要です。


この記事では、科学的に効果が証明されたノート術を具体的に解説します。コーネル式ノート、マインドマップ、3分割法など、今日から実践できる技術を身につけましょう。


なぜ「きれいなノート」では成績が上がらないのか


ノート作りが目的になっている


多くの受験生が陥る罠は、「ノート作りそのもの」が目的になってしまうことです。


NGなノート作り

  • 教科書の内容を丸写し
  • 色ペンで装飾しすぎ
  • 清書に何時間もかける
  • 作って満足、復習しない

  • このようなノートは「作業」であって「学習」ではありません。時間をかけた割に、記憶には残りません。


    効果的なノートの3条件


    成績が上がるノートには、3つの条件があります:


    1. 復習しやすい:どこが重要か一目で分かる

    2. 記憶に残る:自分の言葉で書かれている

    3. 時間効率が良い:短時間で作れる


    この3条件を満たすノート術を、これから紹介します。


    コーネル式ノート:最も科学的なノート術


    コーネル式ノートとは


    コーネル式ノートは、1950年代にコーネル大学のWalter Paukが開発した、科学的に効果が証明されているノート術です。


    ページの分割


    ```

    ┌─────────────────────────────────┐

    │ (上) タイトル・日付 │

    ├───────┬─────────────────────────┤

    │ │ │

    │ キー │ 本文(ノート) │

    │ ワード│ │

    │ │ │

    │ │ │

    ├───────┴─────────────────────────┤

    │ (下) 要約・まとめ │

    └─────────────────────────────────┘

    ```


    3つのエリア

    1. 左側(キーワード):重要語句、疑問

    2. 右側(本文):授業・教科書の内容

    3. 下側(要約):自分の言葉でまとめ


    コーネル式ノートの使い方


    ステップ1:授業中・読書中(右側に書く)


    授業を聞きながら、または教科書を読みながら、右側の本文エリアに内容を書きます。


    ポイント

  • 箇条書きで簡潔に
  • 図やグラフも積極的に描く
  • 分からない箇所は「?」マークをつける

  • ステップ2:授業後・読後(左側に書く)


    授業が終わったら、その日のうちに左側のキーワードエリアを埋めます。


    書くこと

  • 重要語句
  • 疑問(「なぜ?」「どうして?」)
  • テストに出そうなポイント

  • 効果

  • 復習時に左側を隠して、右側の内容を思い出せるかテストできる
  • 重要ポイントが一目で分かる

  • ステップ3:その日のうちに(下側に書く)


    下側の要約エリアに、その日学んだことを自分の言葉で2〜3行にまとめます


    効果

  • 自分の言葉で説明することで、理解が深まる
  • 復習時に要約だけ読めば全体を思い出せる

  • コーネル式ノートの復習法


    1. 左側を隠して、右側を見る

    - キーワードだけ見て、内容を思い出せるか確認


    2. 右側を隠して、左側を見る

    - キーワードから内容を説明できるかテスト


    3. 下側の要約を読む

    - 全体を思い出せるか確認




    🧑

    生徒さん

    「コーネル式ノート、すごく効率的ですね!でも、授業中にリアルタイムで3分割するのは難しそう...」


    🦉

    フクロウ博士

    「いや、授業中は右側だけ書けば良いんじゃ。左側と下側は授業後に埋める。むしろ、授業後にキーワードと要約を書くことで、復習になるんじゃよ」


    マインドマップ:関連性を視覚化する


    マインドマップとは


    マインドマップは、トニー・ブザンが開発した、放射状に情報を整理する思考ツールです。


    効果

  • 知識の関連性が一目で分かる
  • 脳の記憶の仕組み(連想記憶)に合っている
  • 全体像を把握しやすい

  • マインドマップの作り方


    基本ルール


    1. 中心にテーマを書く

    - 例:「光合成」「第一次世界大戦」


    2. 枝を伸ばす(メインブランチ)

    - テーマから関連する大項目を放射状に伸ばす

    - 例:「葉緑体」「光」「二酸化炭素」


    3. さらに枝を伸ばす(サブブランチ)

    - 各メインブランチから詳細を伸ばす

    - 例:「葉緑体」→「チラコイド」→「クロロフィル」


    4. 色や絵を使う

    - 色分けで分野を区別

    - イラストで視覚的に記憶


    マインドマップが向いている科目


    |---|---|

    **生物・化学**反応の流れ、器官の関係
    **歴史**出来事の因果関係、人物の関係
    **現代文**文章の構造、論理展開
    **英語**単語の関連語、文法の関係

    デジタルマインドマップツール


    手書きが苦手な人は、デジタルツールも活用できます:


  • XMind(無料)
  • MindMeister(オンライン)
  • SimpleMind(スマホアプリ)

  • 3分割法:授業ノート・まとめノート・問題ノート


    3冊のノートを使い分ける


    3分割法は、目的別にノートを3冊使い分ける方法です。


    |---|---|---|

    **授業ノート**リアルタイム記録授業中に素早くメモ、清書不要
    **まとめノート**知識整理授業後に自分の言葉でまとめる
    **問題ノート**アウトプット間違えた問題、重要問題を解く

    各ノートの具体的な使い方


    授業ノート


    目的:授業内容をリアルタイムで記録


    ポイント

  • きれいに書かなくてOK
  • 先生が強調した箇所に印をつける
  • 分からない箇所は「?」マークをつける

  • まとめノート


    目的:知識を整理し、理解を深める


    作り方

  • 授業ノートと教科書を見ながら作る
  • 自分の言葉で説明する
  • 図やグラフを自分で描く

  • 注意

  • 教科書の丸写しはNG
  • 清書に時間をかけすぎない

  • 問題ノート


    目的:間違えた問題を集める


    作り方

  • 左ページ:問題
  • 右ページ:解答と解説

  • 効果

  • 自分の弱点が一冊にまとまる
  • 試験前に集中的に復習できる

  • 色の使い方:3色ルール


    なぜ3色なのか


    色を使いすぎると、逆に重要ポイントが分からなくなります


    3色ルール

  • :通常の内容
  • :最重要(定義、公式、年号)
  • :重要(理由、背景、因果関係)

  • 補助色(必要に応じて):

  • :具体例、補足

  • 色の使い方の具体例


    数学

  • 黒:問題文、計算過程
  • 赤:公式、定理
  • 青:解法のポイント

  • 歴史

  • 黒:出来事の説明
  • 赤:重要年号、人物名
  • 青:背景、原因、影響

  • 英語

  • 黒:例文、説明
  • 赤:重要単語、熟語
  • 青:文法ルール、注意点

  • デジタルノートの活用


    デジタルノートのメリット


    紙ノートとの比較


    |---|---|---|

    **検索**✓ 瞬時に検索可能
    **編集**△ 消しゴムで修正✓ 自由に編集
    **共有**△ コピーが必要✓ クラウド同期
    **バックアップ**✓ 自動保存
    **手書き**△ タブレット必要

    おすすめデジタルノートアプリ


    1. GoodNotes(iPad)

    - 手書き感覚で使える

    - PDFに直接書き込める


    2. Notion(PC・スマホ)

    - 文章・表・画像を自由に配置

    - データベース機能で問題管理


    3. OneNote(無料)

    - Microsoftアカウントで同期

    - 音声録音機能あり


    ノートの復習タイミング


    エビングハウスの忘却曲線に基づく復習


    効果的な復習タイミング


    |---|---|

    **授業直後**コーネル式ノートの左側・下側を埋める
    **その日の夜**まとめノートを作る
    **翌日**左側を隠して思い出せるかテスト
    **1週間後**まとめノートを読み直す
    **1ヶ月後**問題ノートで弱点を確認

    復習時間の短縮テクニック


    1. 完璧を目指さない

    - 全部読み直すのではなく、重要箇所だけ


    2. アウトプット重視

    - ノートを読むだけでなく、問題を解く


    3. スマホで写真を撮る

    - 重要ページを撮影して通学中に見る


    科目別ノート術


    数学


  • 左ページ:問題文
  • 右ページ:解答
  • 赤ペン:公式、定理
  • 青ペン:解法のポイント

  • 英語


  • 単語ノート:左に英語、右に日本語
  • 文法ノート:ルールと例文
  • 長文ノート:構文解析と要約

  • 理科


  • 図解重視:実験装置、反応の流れ
  • マインドマップ:関連性を整理
  • 赤シート対応:重要語句を赤で書く

  • 社会


  • 年表ノート:時系列で整理
  • マインドマップ:因果関係を整理
  • 地図ノート:地理は必ず地図を描く



  • 🧑

    生徒さん

    「ノートの取り方ひとつで、こんなに効率が変わるんですね!今日からコーネル式ノート、やってみます」


    🦉

    フクロウ博士

    「素晴らしい!覚えておくべきは、ノートは"作品"ではなく"道具"じゃ。きれいにまとめることが目的ではなく、記憶に残すことが目的なんじゃよ」


    まとめ:効率的なノートまとめ方


    効率的なノート術の7つのポイント:


    1. コーネル式ノートで復習しやすいノートを作る

    2. マインドマップで知識の関連性を視覚化する

    3. 3分割法で目的別にノートを使い分ける

    4. 3色ルールで重要度を色分けする

    5. デジタルノートで検索・編集を効率化する

    6. 適切なタイミングで復習する

    7. 科目別に最適なノート術を使う


    「きれいなノート」から「記憶に残るノート」へ——この意識の転換が、成績アップの鍵です。


    この記事の執筆について


    🦉

    学びツールズ編集部

    受験生の学習効率化を支援する教育メディア


    更新履歴:

    • 2025年10月 - 初版公開


    編集方針:

    科学的根拠に基づいた学習法を、受験生が実践しやすい形で提供することを目指しています。


    参考文献


  • Pauk, W., & Owens, R. J. Q. (2010). *How to Study in College* (10th ed.). Wadsworth Cengage Learning. コーネル式ノートの開発者による著作。
  • Buzan, T. (2006). *The Mind Map Book*. BBC Active. マインドマップの創始者による解説書。
  • Mueller, P. A., & Oppenheimer, D. M. (2014). "The Pen Is Mightier Than the Keyboard" *Psychological Science*, 25(6), 1159-1168. 手書きノートの記憶定着効果を実証した研究。
  • Kiewra, K. A. (2002). "How classroom teachers can help students learn and teach them how to learn" *Theory Into Practice*, 41(2), 71-80. 効果的なノート術に関する研究レビュー。
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    この記事の執筆について

    執筆方針

    この記事は、学術論文や公式データに基づき、学びツール.com編集部が作成しました。 情報の正確性を最優先し、定期的な更新を行っています。

    執筆者

    🦉
    学びツール.com編集部

    教育分野での経験を活かし、科学的根拠に基づいた学習情報を提供しています。

    更新履歴

    • 2025年10月: 初版公開
    • 2025年10月: 更新